HTLV-1の感染経路とATLの潜伏期間|第111回医師国家試験D14

第111回医師国家試験 D14(2017年)

正答:a・c

問題

HTLV-1について正しいのはどれか。2つ選べ。

a.レトロウイルスである。

b.CD8陽性T細胞に感染する。

c.感染経路は母乳がほとんどである。

d.感染者は日本では東日本地域が多い。

e.感染から成人T細胞白血病の発症までの期間は5年以内である。

正答の理由

HTLV-1はレトロウイルスで、主な感染細胞やATLの腫瘍細胞はCD4陽性T細胞です。公式正答はa・cで、母乳を介した母子感染が主要な経路として扱われています。ただし、CD8陽性T細胞にも感染することが報告されており、bの文言を字義通りに完全否定することはできません。性感染などの水平感染も重要で、すべての新規感染のほとんどが母乳経由と一般化しません。ATLの発症までは通常、数十年を要します。

各選択肢の検討

a.正しい。RNAゲノムを持ち、逆転写を介するレトロウイルスです。

b.公式正答には含まれません。主な標的はCD4陽性T細胞ですが、CD8陽性T細胞への感染も報告されています。「CD8には感染しない」とは断定できず、原文の表現と典型的な標的細胞の理解を区別します。

c.公式正答。母乳を介した母子感染が主要な経路として出題されています。ただし性行為による水平感染もあり、現代の感染を母乳だけで説明できません。

d.誤り。従来は九州・沖縄など西南日本に多く、現在は大都市圏へも広がっています。

e.誤り。ATL発症まで通常は数十年を要し、5年以内ではありません。

覚えるポイント

HTLV-1はレトロウイルス・主にCD4。母乳と水平感染、ATLまでの長い期間を整理。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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