痙性対麻痺と脊髄側索|第111回医師国家試験C21

第111回医師国家試験 C21(2017年)

正答:c

問題

43歳の女性。歩行障害を主訴に来院した。小児期から走るのが遅く、すり足で歩いていたが、日常生活に支障はなかった。40歳ごろから階段を降りるのが難しくなってきたため来院した。患者の歩行姿勢の図(別冊No.1)を別に示す。

障害されている部位はどれか。

a.頭頂葉

b.小脳

c.脊髄側索

d.末梢神経

e.神経筋接合部

杖を使用し、下肢を内転させて狭い歩隔で歩く姿勢の図。
歩行姿勢 / 出典:厚生労働省・第111回C別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

図の下肢を内転させた歩行姿勢と長い経過から、痙性対麻痺による痙性歩行を考えます。随意運動を伝える錐体路のうち脊髄側索の皮質脊髄路の障害が対応します。遺伝性痙性対麻痺などが鑑別ですが、この情報だけで原因疾患や遺伝形式まで確定しません。

画像の見方

両下肢が近接し、内転して交差するような姿勢を示します。痙性歩行を示唆しますが、静止図のみで反射や筋緊張を直接確認したとはしません。

各選択肢の検討

a.誤り。感覚統合障害などを生じますが、提示された痙性対麻痺の局在として最適ではありません。

b.誤り。小脳性失調では開脚歩行や体幹動揺などが特徴です。

c.正しい。両側の皮質脊髄路障害により、下肢の痙縮と歩行障害を来します。

d.誤り。末梢神経障害では弛緩性筋力低下や感覚障害、腱反射低下などを考えます。

e.誤り。神経筋接合部障害では易疲労性・変動性の筋力低下が重要で、痙縮は説明しません。

覚えるポイント

痙性対麻痺では両側皮質脊髄路を考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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