大動脈下リンパ節腫大による左反回神経障害|第111回医師国家試験C16

第111回医師国家試験 C16(2017年)

正答:a

問題

65歳の男性。胸部エックス線写真で異常陰影を認める。胸部CTで左上葉の径5cmの腫瘤を認め、大動脈下リンパ節は径6cmに腫大している。気管支鏡検査で左上葉の腫瘤は肺小細胞癌と診断された。

みられる可能性が高い症候はどれか。

a.嗄声

b.喘鳴

c.縮瞳

d.背部痛

e.顔面浮腫

正答の理由

左反回神経は大動脈弓の下を回って頸部へ上行します。大動脈下リンパ節が6cmに腫大している本例では、この神経への圧迫・浸潤により左声帯麻痺と嗄声を生じる可能性が高くなります。提示部位と障害される構造を結び付ける問題です。

各選択肢の検討

a.正しい。左反回神経障害による左声帯麻痺が嗄声の原因となります。

b.誤り。気道の狭窄・圧迫などで生じますが、大動脈下リンパ節腫大に特徴的な症候としては嗄声を選びます。

c.誤り。縮瞳は交感神経障害によるHorner症候群の一部で、肺尖部の病変などで問題となります。

d.誤り。胸壁・椎体などへの浸潤で生じ得ますが、提示されたリンパ節部位との直接的な対応ではありません。

e.誤り。上大静脈閉塞に伴う顔面浮腫を考える所見で、左反回神経障害とは異なります。

覚えるポイント

左反回神経は大動脈弓下を走る。大動脈肺動脈窓の腫瘤・リンパ節腫大では嗄声に注意。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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