第111回医師国家試験 B35(2017年)
正答:d・e
問題
尿中Naの排泄低下を伴う低ナトリウム血症をきたすのはどれか。2つ選べ。
a.尿細管障害
b.Addison病
c.SIADH
d.肝硬変
e.心不全
正答の理由
肝硬変や心不全では体液が過剰でも、有効循環血液量が低下して腎がNaを保持します。さらにバソプレシンによる水貯留がNa貯留を上回り、尿中Na低下を伴う希釈性低Na血症を来します。利尿薬使用や腎障害などにより尿中Naは変わるため、治療状況も確認します。
各選択肢の検討
a.誤り。Na再吸収障害による腎性Na喪失では、尿中Naは低下しにくくなります。
b.誤り。原発性副腎皮質機能低下によるアルドステロン不足では、腎からNaを喪失します。
c.誤り。通常は明らかなNa保持状態ではなく、低Na血症でも尿中Naが比較的保たれます。副腎・甲状腺・腎機能、摂取量なども評価します。
d.正しい。血管拡張などで有効循環血液量が低下し、Na保持と水貯留が起こります。
e.正しい。心拍出低下などに反応してNa・水が保持されます。
覚えるポイント
浮腫があっても有効循環血液量が低ければ、腎はNaを保持する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。