妊娠中期の胎児発育と循環|第111回医師国家試験B19

第111回医師国家試験 B19(2017年)

正答:e

問題

妊娠20週の胎児について正しいのはどれか。

a.網膜が完成する。

b.造血は主に骨髄で行われる。

c.生理的臍帯ヘルニアを認める。

d.肺では肺胞の発達が完成する。

e.心拍出量は右心室からが左心室からよりも多い。

正答の理由

胎児では卵円孔・動脈管を介する並列循環で、右室の拍出量が左室より多いのが一般的である。妊娠20週は出生に向けて各器官が成熟している途中であり、網膜や肺胞の発達が完成した時期ではない。心拍出量の左右差には個体差や測定上の幅があるが、本問では正常胎児循環の一般的特徴を問うている。

各選択肢の検討

a.網膜の発達、特に末梢までの血管化は妊娠後半にも進み、20週で完成とはしない。

b.胎児期には肝臓が重要な造血の場で、骨髄造血への移行は段階的である。20週の一般的特徴を「主に骨髄」とする選択肢は採らない。

c.生理的な中腸の臍帯内脱出は妊娠初期の現象で、この時期には通常腹腔内に戻っている。

d.肺は発達途上で、肺胞の形成・成熟は妊娠後半から出生後も続く。

e.正しい。胎児循環では通常、右室の拍出が左室を上回る。全胎児で左右差が一定という意味ではない。

覚えるポイント

妊娠20週では臓器は未成熟。胎児循環は右室優位の並列循環。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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