落葉状天疱瘡|第111回医師国家試験A34

第111回医師国家試験 A34(2017年)

正答:c

問題

55歳の男性。全身の皮疹を主訴に来院した。1か月前から頭部、顔面、頸部および体幹に皮疹が出現し、徐々に拡大してきた。胸部の写真(別冊No.14A)と皮膚生検のH-E染色標本(別冊No.14B)とを別に示す。

診断として最も考えられるのはどれか。

a.疱疹状皮膚炎

b.尋常性天疱瘡

c.落葉状天疱瘡

d.水疱性類天疱瘡

e.後天性表皮水疱症

胸部皮疹A・皮膚生検H-E染色B
胸部皮疹A・皮膚生検H-E染色B / 出典:厚生労働省・第111回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

頭部・顔面・体幹に広がる浅いびらんと、表皮上層での裂隙形成が落葉状天疱瘡に合います。デスモグレイン1に対する自己抗体が関係し、浅い水疱は破れやすいためびらん・鱗屑が目立ちます。確定には病理所見に加えて蛍光抗体法や抗体検査を組み合わせます。

画像の見方

胸部に浅いびらん・痂皮が多発しています。病理では表皮の浅い部位の裂隙を確認し、表皮下水疱と区別します。

各選択肢の検討

a.通常は掻痒を伴う小水疱や表皮下の変化を考える疾患で、本例の浅い表皮内裂隙とは合いません。

b.一般に基底層直上の表皮内水疱を形成し、口腔粘膜病変が重要です。本像の裂隙はより浅い部位です。

c.正しい。浅い表皮内裂隙とびらん主体の皮疹が対応します。

d.表皮下水疱を形成し、緊満性水疱や掻痒が特徴で、本例の水疱形成部位と異なります。

e.基底膜部より下の水疱形成を考える疾患で、浅い表皮内裂隙を説明しません。

覚えるポイント

天疱瘡の鑑別では水疱ができる深さを確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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