第110回医師国家試験 I36(2016年)
正答:c・e
問題
病変部皮膚の表皮基底膜部にIgGが沈着する疾患はどれか。2つ選べ。
a.天疱瘡
b.疱疹状皮膚炎
c.水疱性類天疱瘡
d.Hailey-Hailey病
e.後天性表皮水疱症
正答の理由
水疱性類天疱瘡と後天性表皮水疱症では、直接蛍光抗体法で基底膜部に線状IgG沈着を認めるためc、eが正解です。
各選択肢の検討
a.天疱瘡は表皮細胞間接着に対する抗体で、IgGは表皮細胞間に網目状に沈着します。
b.疱疹状皮膚炎では乳頭部にIgAが顆粒状に沈着する所見が典型で、基底膜部の線状IgGとは異なります。
c.水疱性類天疱瘡は表皮基底膜部のヘミデスモソーム構成蛋白に対する自己抗体を生じ、線状IgG沈着を示します。
d.Hailey-Hailey病は表皮内の細胞接着異常による遺伝性疾患で、基底膜部IgG沈着を示しません。
e.後天性表皮水疱症ではVII型コラーゲンに対するIgGが基底膜部に線状に沈着します。
覚えるポイント
蛍光抗体法では、標的部位と免疫グロブリンの種類・沈着パターンを組み合わせて鑑別します。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(I問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- DermNet: Epidermolysis bullosa acquisita
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。