第110回医師国家試験 I32(2016年)
正答:c・d
問題
脊椎疾患とその症状の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
a.頸椎症性脊髄症間欠性跛行
b.頸椎症性神経根症腱反射の亢進
c.胸椎後縦靱帯骨化症対麻痺
d.腰部脊柱管狭窄症会陰部の異常感覚
e.腰椎椎間板ヘルニア痙性歩行
正答の理由
胸椎後縦靱帯骨化症は胸髄圧迫による脊髄症を来し、下肢の痙性麻痺・対麻痺を生じうる。腰部脊柱管狭窄症では馬尾障害により会陰部感覚異常などを呈しうるため、正しい組合せはc、dである。
各選択肢の検討
a.間欠性跛行は腰部脊柱管狭窄症で典型的で、頸椎症性脊髄症との組合せは誤り。
b.頸椎症性神経根症では障害神経根に対応する筋力低下・感覚障害や腱反射低下が起こり、腱反射亢進は脊髄症を示唆するため誤り。
c.胸髄が後縦靱帯骨化で圧迫されると下肢の脊髄症・対麻痺を生じうるため正しい。
d.腰部脊柱管狭窄症の馬尾型では会陰部異常感覚、膀胱直腸障害を伴いうるため正しい。
e.腰椎椎間板ヘルニアは神経根症状が中心で、痙性歩行は上位運動ニューロン障害を示すため通常の組合せとして誤り。
覚えるポイント
頸椎・胸椎の脊髄圧迫は上位運動ニューロン徴候、腰部狭窄は神経根・馬尾徴候を来す。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(I問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- 日本整形外科学会:後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症
- 宮本雅史ほか:腰部脊柱管狭窄症の診断治療、日本医科大学雑誌 2002;69(6):583-587
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。