第110回医師国家試験 I17(2016年)
正答:b
問題
プロトンポンプ阻害薬の投与で血中濃度が上昇するのはどれか。
a.グレリン
b.ガストリン
c.ソマトスタチン
d.コレシストキニン
e.グルカゴン類似ペプチド1(GLP-1)
正答の理由
プロトンポンプ阻害薬は胃酸分泌を抑え、胃内pH上昇に対する負のフィードバックでG細胞からのガストリン分泌が増える。したがって血中ガストリン濃度が上昇する。
各選択肢の検討
a.グレリンは主に胃から分泌される食欲関連ホルモンだが、胃酸抑制に伴う代償性上昇の代表ではない。
b.胃酸低下により負のフィードバックが弱まり、ガストリン分泌が増えるため正しい。
c.ソマトスタチンは胃酸分泌やガストリン分泌を抑制する因子で、PPI投与による典型的な上昇項目ではない。
d.コレシストキニンは主に十二指腸・空腸から分泌される消化管ホルモンで、胃酸低下への代償性上昇を問う本問の答えではない。
e.GLP-1は主に腸管L細胞から分泌されるインクレチンで、PPIによる血中濃度上昇の代表ではない。
覚えるポイント
胃酸分泌を抑える薬剤では、負のフィードバックによる高ガストリン血症が起こりうる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(I問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- Iwao et al. Effects of Proton Pump Inhibitors on Serum Gastrin Concentrations
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。