第110回医師国家試験 I11(2016年)
正答:b
問題
胸部CT(別冊No. 3)を別に示す。
矢印で示す陰影を呈する疾患について正しいのはどれか。
a.喘鳴を聴取する。
b.腺癌であることが多い。
c.抗癌化学療法が行われる。
d.PET/CT は強陽性であることが多い。
e.胸部エックス線写真で発見されることが多い。

正答の理由
別冊CTでは右肺末梢に棘状辺縁を伴う結節影を認め、末梢型肺癌として腺癌が多い。ただし画像だけで組織型は確定できず、病理診断が必要となる。
各選択肢の検討
a.末梢肺結節は気管支内腔を狭窄させるとは限らず、喘鳴が典型症状ではありません。
b.肺腺癌は末梢肺に発生しやすく、末梢型肺癌で頻度が高い組織型です。
c.限局性の病変では外科切除などが検討され、抗癌化学療法が一律の基本治療とはいえません。
d.PET集積は腫瘍径、組織型、代謝活性などに左右され、全例で強陽性とはいえません。
e.末梢小結節は胸部X線で描出されないこともあり、CTで発見される場合があります。
覚えるポイント
末梢型肺癌では腺癌が多い。CT上の結節の形だけで病理診断を確定せず、画像所見は疑いとして扱う。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(I問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- Japanese Lung Cancer Society: Clinical Practice Guidelines for Lung Cancer
- Ministry of Health, Labour and Welfare: Lung cancer overview
- Sawabata et al. Japanese Lung Cancer Registry Study, PubMed
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。