第110回医師国家試験 I6(2016年)
正答:e
問題
血中 γ-GTP が高値で、ALP が基準範囲内に留まるのはどれか。
a.胆管癌
b.総胆管結石
c.原発性硬化性胆管炎
d.原発性胆汁性肝硬変
e.非アルコール性脂肪性肝炎
正答の理由
非アルコール性脂肪性肝炎ではγ-GTPが上昇することがあり、胆汁うっ滞を示すALP上昇を伴わない場合があります。
各選択肢の検討
a.胆管癌は胆道閉塞を来しやすく、ALPとγ-GTPがともに上昇する胆汁うっ滞型をとり得ます。
b.総胆管結石は胆汁流出を妨げ、ALP・γ-GTP上昇を伴う胆汁うっ滞を起こしやすいです。
c.原発性硬化性胆管炎は胆管病変による慢性胆汁うっ滞で、ALP上昇が典型です。
d.原発性胆汁性胆管炎(旧称・原発性胆汁性肝硬変)は小胆管障害による胆汁うっ滞性疾患で、ALP高値が特徴です。
e.脂肪肝炎では肝細胞障害や代謝異常に伴いγ-GTP単独ないし優位の上昇を示すことがあり、設問に合います。
覚えるポイント
胆道系疾患ではALPとγ-GTPが一緒に上がることが多い。γ-GTP単独高値では脂肪肝や飲酒なども考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(I問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- ACG Clinical Guideline: Evaluation of Abnormal Liver Chemistries
- Progress in the Management of Patients with Cholestatic Liver Disease (2024)
- Profile of liver enzymes in non-alcoholic fatty liver disease (original study)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。