dry tapを呈する骨髄線維症の診断|第110回医師国家試験G55

第110回医師国家試験 G55(2016年)

正答:a

問題

55 65 歳の男性。腹部膨満感と倦怠感とを主訴に来院した。6か月前から腹部膨満感と倦怠感とを自覚するようになり徐々に増強してきたため受診した。眼瞼結膜は貧血様である。右季肋下に肝を3cm、左季肋下に脾を 10 cm 触知する。血液所見:赤血球 340 万、Hb 10.2 g/dL、Ht 33 %、白血球 8,700骨髄球3%、後骨髄球 5%、好中球 59 %、好酸球4%、好塩基球2%、単球8%、リンパ球 19 %、赤芽球3個/100 白血球、血小板 35 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、総ビリルビン 1.2 mg/dL、AST 36 IU/L、ALT 24 IU/L、LD 587 IU/L 基準 176〜353、尿素窒素 22 mg/dL、クレアチニン 1.1 mg/dL。骨髄穿刺では dry tap で骨髄液を採取できなかった。 診断のために次に行うべき検査はどれか。

a.骨髄生検

b.骨髄 MRI

c.腹部超音波検査

d.JAK2 遺伝子検査

e.骨シンチグラフィ

正答の理由

貧血、肝脾腫、末梢血の左方移動と赤芽球出現、LD高値、骨髄穿刺のdry tapから骨髄線維症が疑われる。骨髄液が得られないときは骨髄組織を採取し、線維化などの病理像を調べる骨髄生検が次の検査となる。

各選択肢の検討

a.骨髄生検:骨髄生検で骨髄の細胞構成や線維化を組織学的に評価でき、dry tap例の診断に有用である。

b.骨髄 MRI:MRIは骨髄や脾の評価に補助的に用いることがあるが、診断に必要な組織像を得る検査ではない。

c.腹部超音波検査:腹部超音波は肝脾腫の確認には使えるが、既に触知された脾腫の原因を確定しない。

d.JAK2 遺伝子検査:JAK2変異は骨髄増殖性腫瘍を支持するが、単独では疾患の形態分類・確定に足りない。

e.骨シンチグラフィ:骨シンチグラフィは骨転移などの評価に用い、骨髄線維症の確定検査ではない。

覚えるポイント

貧血、肝脾腫、末梢血の左方移動と赤芽球出現、LD高値、骨髄穿刺のdry tapから骨髄線維症が疑われる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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