放射線被ばくに関する誤り|第110回医師国家試験G3

第110回医師国家試験 G3(2016年)

正答:d

問題

3 放射線被ばくについて誤っているのはどれか。

a.冠動脈造影CTによる被ばく量は肺の高分解能CTより多い。

b.我が国ではCTによる被ばく量が医療被ばくの50%以上を占める。

c.我が国では自然放射線による平均被ばく量が世界の平均より少ない。

d.妊婦の腹部CTの被ばく量は胎児に確定的影響を及ぼす線量より多い。

e.5回の日米間往復フライトによる被ばく量は胸部エックス線撮影より多い。

正答の理由

妊娠中の腹部CTによる胎児線量は、組織反応(確定的影響)の閾値より十分低いのが通常です。したがって「閾値より多い」とするdが誤りです。

各選択肢の検討

a.冠動脈CTは撮影範囲や撮影条件により線量が変わりますが、胸部高分解能CTより多くなり得るため妥当です。

b.国内医療被ばくに占めるCTの寄与は大きく、50%以上という記述は統計的傾向に合います。

c.日本の自然放射線による平均被ばく量は世界平均より低いとされ、この記述は正しいです。

d.通常の腹部CT胎児線量は確定的影響の閾値(概ね100 mGy程度)を超えず、この記述が誤りです。

e.複数回の日米往復航空機旅行による宇宙線被ばくは、胸部単純X線1回より多くなり得ます。

覚えるポイント

医療被ばくでは確率的影響と、閾値のある組織反応を区別する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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