肺癌の組織型・病期に応じた治療|第110回医師国家試験D43

第110回医師国家試験 D43(2016年)

正答:採点対象から除外(公式正答なし)

問題

72 歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から咳嗽が出現し、自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善しないため受診した。喫煙は 20 本/日を 50 年間。身長 150 cm、体重 50 kg。体温 36.5 °C。脈拍 72/分、整。血圧 104/80 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 94%(room air)。呼吸音は右側でやや減弱している。血液所見: 赤血球 422 万、白血球 8,800、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.2 g/dL、総ビリルビン 1.1 mg/dL、AST 28 IU/L、ALT 16 IU/L、ALP 320 IU/L(基準115〜359)、γ-GTP 23 IU/L(基準8〜50)。来院時の胸部エックス線写真(別冊No. 17A)、胸部造影CT(別冊No. 17B、C)及び気管支鏡下に行った穿刺細胞診(別冊No. 17D)を別に示す。PET/CT では胸腔内以外に異常を認めない。

適切な治療はどれか。

a.腫瘍切除術

b.抗癌化学療法

c.抗結核薬投与

d.抗凝固薬投与

e.化学放射線療法

胸部X線・造影CTで右肺の腫瘤と胸水を認める。
別冊画像 / 出典:厚生労働省・第110回D問題(原本の該当ページ)
CT断面と細胞診標本を含む画像。公式に正答が定められていないため、所見から選択肢を一つに確定しない。
別冊画像 / 出典:厚生労働省・第110回D問題(原本の該当ページ)

正答の理由

厚生労働省は「設問の状況設定が不十分で正解が得られないため」として本問を採点対象から除外した。公式正答はない。胸部画像に右肺腫瘤と胸水、細胞診に腫瘍細胞を認めるが、治療を一つに定めるための情報が不足する。以下は各治療の一般的な適応を示す。

画像の見方

Chest radiograph and CT show a right lung mass with pleural fluid; cytology shows malignant epithelial cells. No extrathoracic PET abnormality is reported. The MHLW answer table leaves D43 blank, so no treatment option is assigned as an official key.

各選択肢の検討

a.肺癌でも切除可能性は病期、胸水の性状、全身状態・肺機能などを踏まえて決める。本問の情報だけでは適否を確定できない。

b.組織型・病期などにより全身薬物療法が選択肢となるが、本問から単独の正答には定められない。

c.結核を示す所見はなく、抗結核薬の適応を示さない。

d.血栓症を示す所見はなく、抗凝固薬を選ぶ根拠がない。

e.化学放射線療法は切除不能な局所進行非小細胞肺癌などで選択されるが、本問では適応を一つに確定できない。

覚えるポイント

肺癌治療は組織型、病期、全身状態を基に多職種で決める。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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