第109回医師国家試験 I48(2015年)
正答:a
問題
80 歳の男性。発熱と食欲低下とを主訴に来院した。半年前から食事中にむせることがあった。 3 か月前に発熱で入院しペニシリン系抗菌薬で治癒した。 2 日前から発熱が出現し食事摂取ができなくなったため受診した。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認め、前回と同じ抗菌薬で軽快した。 1 年前に脳梗塞の既往がある。
この患者の繰り返す病態の予防に効果が期待できるのはどれか。
a.口腔ケア
b.食後の臥位安静
c.鎮咳薬の服用
d.向精神薬の服用
e.ヒスタミン H 2 受容体拮抗薬の服用
正答の理由
嚥下障害を背景とした誤嚥性肺炎の再発予防には、口腔内の細菌量を減らす口腔ケアが有効です。
各選択肢の検討
a.口腔ケア。脳梗塞後の嚥下障害による誤嚥性肺炎が疑われます。口腔ケアは誤嚥される口腔内細菌量を減らし、再発予防に役立ちます。
b.食後の臥位安静。食後すぐの臥位は胃食道逆流・誤嚥を促すため、予防策として不適切です。
c.鎮咳薬の服用。鎮咳薬は咳反射を抑え、誤嚥の予防にはなりません。
d.向精神薬の服用。向精神薬は鎮静や嚥下反射低下を起こし、誤嚥リスクを高め得ます。
e.ヒスタミン H 2 受容体拮抗薬の服用。H2受容体拮抗薬は唾液や胃内細菌叢へ影響し得ますが、口腔からの誤嚥性肺炎の予防策ではありません。
覚えるポイント
嚥下障害を背景とした誤嚥性肺炎の再発予防には、口腔内の細菌量を減らす口腔ケアが有効です。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。