第109回医師国家試験 I41(2015年)
正答:e
問題
31 歳の初産婦。妊娠 33 週 2 日。切迫早産と診断され妊娠 28 週から入院中である。「数時間前から少しずつおなかが痛くなってきて、赤ちゃんの動きが少ない」 との訴えがあり診察した。腟鏡診で分泌物は褐色少量。内診で子宮口は閉鎖している。胎児心拍数陣痛図で頻回の子宮収縮と遅発一過性徐脈を認め、胎児機能不全と診断し緊急帝王切開を行った。帝王切開時、羊水は血性で胎盤母体面に凝血塊を伴っていた。児娩出後の子宮の写真(別冊 No. 9)を別に示す。
胎児機能不全の原因として最も考えられるのはどれか。
a.臍帯断裂
b.子宮破裂
c.前置胎盤
d.絨毛膜羊膜炎
e.常位胎盤早期剝離

正答の理由
血性羊水、胎盤母体面の凝血塊と胎児機能不全から常位胎盤早期剝離を考えます。
画像の見方
別冊の該当No.と設問番号を原本頁で照合し、画像とラベルを目視確認した。
各選択肢の検討
a.臍帯断裂。臍帯断裂を示す所見はなく、血性羊水と胎盤母体面の凝血塊を説明しません。
b.子宮破裂。子宮破裂なら子宮壁損傷や胎児・母体の急変を考えますが、本例の胎盤所見とは異なります。
c.前置胎盤。前置胎盤では通常、妊娠後期の無痛性出血が中心で、胎盤早期剝離を示す凝血塊とは異なります。
d.絨毛膜羊膜炎。絨毛膜羊膜炎では発熱や感染所見が手掛かりで、胎盤母体面の凝血塊を典型的には生じません。
e.常位胎盤早期剝離。腹痛、頻回収縮、遅発一過性徐脈、血性羊水、胎盤母体面の凝血塊は常位胎盤早期剝離に合致します。
覚えるポイント
血性羊水、胎盤母体面の凝血塊と胎児機能不全から常位胎盤早期剝離を考えます。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- Placental Abruption (Abruptio Placentae) – Gynecology and Obstetrics – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。