第109回医師国家試験 G49(2015年)
正答:e
問題
20歳の男性。大学へ行かないことを主訴に家族とともに来院した。2年前に大学に進学したものの半年後から行かなくなり、昼夜逆転の生活が続いている。趣味の集まりには月1回程度参加し、時に買い物に出かけたりするものの、その他は自室にこもり終日インターネットでゲームなどをして過ごしている。不規則ではあるが食事や入浴はしている。「仕方なく来院した」というが礼節は保たれ、質問に対して的確に回答し、表情の動きは自然である。身体所見に異常を認めない。
まず行うべき対応として適切なのはどれか。
a.大学へ行くことを促す。
b.インターネットを禁止する。
c.睡眠日誌をつけるよう指示する。
d.趣味での外出を増やすよう助言する。
e.今の生活について悩みがないか話し合う。
正答の理由
正しい。本人の意思を尊重し、現在の生活や悩みを話し合って支援の入口を作る。
各選択肢の検討
a. 大学へ行くことを促す。 本人の意向や困りごとを聴かず、登校を促すのは性急である。
b. インターネットを禁止する。 一律にネットを禁止するのは関係形成を損ね、支援の初手として適切でない。
c. 睡眠日誌をつけるよう指示する。 睡眠状況の評価は必要となり得るが、まず本人との信頼関係を作り困りごとを聴く。
d. 趣味での外出を増やすよう助言する。 活動を増やす提案は本人の困りごとや希望の把握後に検討する。
e. 今の生活について悩みがないか話し合う。 正しい。本人の意思を尊重し、現在の生活や悩みを話し合って支援の入口を作る。
覚えるポイント
ひきこもり状態への初期対応では、登校や外出を一方的に迫らず、本人の困りごとと希望を聴き、信頼関係を築く。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- 第109回医師国家試験問題(G問題)
- 第109回医師国家試験正答値表
- ひきこもり支援に関する取組|厚生労働省
- ひきこもり支援ハンドブックの主なポイント(厚生労働省)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。