第109回医師国家試験 F23(2015年)
正答:d
問題
3 か月の乳児。呼吸困難と口唇チアノーゼとを主訴に母親に連れられて来院した。数日前から鼻汁と咳嗽とを認め、今朝から多呼吸と呼気性喘鳴とが出現し、息苦しそうであったため受診した。口唇チアノーゼを認め、診察中に無呼吸がみられた。白血球増多を認めず、CRP は陰性であった。胸部エックス線写真で肺野全体に微細な無気肺と肺の過膨張とを認める。最も考えられるのはどれか。
a.百日咳
b.咽後膿瘍
c.喉頭軟化症
d.急性細気管支炎
e.クループ症候群
正答の理由
正しい。乳児の鼻汁・咳に続く呼気性喘鳴、無呼吸、過膨張と微細無気肺はウイルス性急性細気管支炎に典型的である。
各選択肢の検討
a.百日咳:発作性咳嗽や吸気性笛声が中心で、乳児の喘鳴・過膨張像の組合せとは異なる。
b.咽後膿瘍:発熱、嚥下痛、流涎、頸部伸展など上気道閉塞所見が中心で、細気管支病変を示す胸部所見を説明しない。
c.喉頭軟化症:乳児期から続く吸気性喘鳴が典型で、鼻汁の後に急に呼気性喘鳴と無呼吸を生じた経過ではない。
d.急性細気管支炎:正しい。乳児のウイルス性下気道炎による細気管支浮腫・粘液栓が呼気性喘鳴、無気肺、過膨張を来し、無呼吸を伴うこともある。
e.クループ症候群:犬吠様咳嗽、嗄声、吸気性喘鳴が主で、主に喉頭・声門下病変である。
覚えるポイント
乳児の呼気性喘鳴と過膨張・無気肺は細気管支炎を示唆する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- 第109回医師国家試験問題(F問題)
- 第109回医師国家試験正答値表
- Respiratory Syncytial Virus Infection and Bronchiolitis | Pediatrics In Review
- Clinical Practice Guideline: The Diagnosis, Management, and Prevention of Bronchiolitis(AAP、2014年)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。