食道アカラシア|第109回医師国家試験F20

第109回医師国家試験 F20(2015年)

正答:d

問題

40 歳の女性。嚥下困難と嘔吐とを主訴に来院した。35 歳を過ぎたころから前胸部に食物のつかえを感じるようになった。 1 年前から食物がつかえたときにお茶で流し込むことが月に 2 回程度あった。最近、食後に嘔吐するようになったため受診した。吐物はほとんど飲み込んだ食物であり体重減少はない。上部消化管造影像(別冊 No. 2)を別に示す。考えられるのはどれか。

a.食道癌

b.食道憩室

c.逆流性食道炎

d.食道アカラシア

e.食道裂孔ヘルニア別冊No. 2

上部消化管造影で拡張した食道と遠位端の先細りを示す別冊No.2
別冊No.2(F問題20)上部消化管造影像 / 出典:厚生労働省・第109回F別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

正しい。造影では食道が拡張し、食道胃接合部に向かって先細りする。固形物のつかえ、食物の逆流・嘔吐も食道アカラシアを示唆する。

各選択肢の検討

a.食道癌:進行性嚥下障害や体重減少を生じ得るが、造影像の遠位食道の対称性先細りと食道拡張は典型的ではない。

b.食道憩室:造影で局所的な袋状突出が見られるが、本例のような食道全体の拡張と接合部の先細りを示さない。

c.逆流性食道炎:胸やけ・逆流が中心で、食道通過障害や鳥嘴状狭窄を説明しない。

d.食道アカラシア:正しい。下部食道括約筋の弛緩障害と蠕動消失により食道拡張、遠位部の鳥嘴状狭窄、嚥下困難と食物貯留を来す。

e.食道裂孔ヘルニア:胃食道接合部の横隔膜上への移動と逆流を来すが、造影上の遠位食道の先細りとは異なる。

覚えるポイント

食道拡張と遠位端の鳥嘴状狭窄はアカラシアの所見。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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