第109回医師国家試験 F14(2015年)
正答:d
問題
経鼻胃管を挿入する際に正しいのはどれか。
a.挿入時に患者の頸部を後屈する。
b.噴門を通過するときに抵抗を感じる。
c.成人男性では鼻孔から30cmの深さまで挿入する。
d.チューブ先端の位置を腹部エックス線写真で確認する。
e.シリンジで送気し上腹部で水泡音が聴取されれば適正な位置である。
正答の理由
経鼻胃管は使用前に先端が胃内にあることを確認します。先端と走行を含むエックス線写真による位置確認は適切であり、送気音の聴診では誤留置を除外できません。現在の指針では胃内容液のpHで確認できる場合もあり、全例に撮影が必須という意味ではありません。
各選択肢の検討
a.誤り。嚥下を促すときは頸部を前屈させるのが基本で、後屈ではありません。
b.誤り。挿入時に抵抗があれば無理に押し進めず、噴門通過時に必ず抵抗するというものではありません。
c.誤り。成人では鼻孔から耳介・剣状突起までの距離などを目安に必要長を見積もり、30cmでは胃内に届きません。
d.正しい。先端を含む胸腹部エックス線写真でチューブの走行と胃内位置を確認できます。腹部写真を用いる場合も、気道内誤挿入を見逃さないよう画像の範囲と走行に注意します。
e.誤り。送気音の聴診は気管支内など誤った位置でも聴取されることがあり、位置確認に使えません。
覚えるポイント
胃管の初回留置位置は、使用前に胃内にあることを適切な方法で確認する。送気聴診だけで確認しない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- NSW Health: Insertion and Management of Nasogastric and Orogastric Tubes in Adults
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。