第109回医師国家試験 D52(2015年)
正答:c
問題
52 80 歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。 2 か月前から咳嗽が出現し、増強してきたため受診した。10 年前から糖尿病で経口血糖降下薬を服用中である。意識は清明。体温 36.8 °C。脈拍 72/分、整。血圧 146/82 mmHg。呼吸数 18/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真で左中肺野に結節影を認める。胸部 CT(別冊 No. 25A)と経気管支肺生検組織の PAS 染色標本(別冊 No. 25B)とを別に示す。 治療薬として適切なのはどれか。
a.ST 合剤
b.リファンピシン
c.フルコナゾール
d.ガンシクロビル
e.プラジカンテル

正答の理由
肺結節と組織PAS染色での莢膜を持つ酵母様真菌像から、肺クリプトコックス症を考えます。選択肢ではフルコナゾールが適切です。
画像の見方
厚生労働省別冊の物理ページ30で、別冊No.25 A、Bのラベルと図版を原本画像で確認。図版内容: 胸部CTとPAS染色標本。
各選択肢の検討
a.ST 合剤。ST合剤はニューモシスチス肺炎などに用い、クリプトコックス症の標準治療ではありません。
b.リファンピシン。リファンピシンは結核などの治療薬で、真菌感染症には効きません。
c.フルコナゾール。フルコナゾールは軽症〜中等症の肺クリプトコックス症に用いられます。
d.ガンシクロビル。ガンシクロビルはサイトメガロウイルス感染症に用いる抗ウイルス薬です。
e.プラジカンテル。プラジカンテルは吸虫・条虫などの寄生虫感染症に用いる薬剤です。
覚えるポイント
莢膜を持つ酵母様真菌を認めたらクリプトコックス症を考えます。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- Global guideline for the diagnosis and management of cryptococcosis: an initiative of the ECMM and ISHAM in cooperation with the ASM
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。