第109回医師国家試験 D12(2015年)
正答:e
問題
12 高カリウム血症の治療に用いられるのはどれか。
a.カルシウム拮抗薬
b.グルカゴン
c.抗アルドステロン薬
d.硝酸薬
e.ブドウ糖液とインスリン
正答の理由
ブドウ糖とインスリンを投与するとインスリン作用によりカリウムが細胞内へ移動し、血清カリウム濃度が一時的に低下します。重篤な高カリウム血症では心筋膜安定化のためカルシウム製剤も使いますが、カルシウム拮抗薬は治療薬ではありません。
各選択肢の検討
a.誤り。カルシウム拮抗薬は高カリウム血症の治療薬ではありません。心筋膜を安定化する目的で用いるのはカルシウム製剤(カルシウムグルコン酸など)です。
b.誤り。グルカゴンはβ遮断薬中毒などの治療に用いることがあり、高カリウム血症を是正しません。
c.誤り。抗アルドステロン薬はカリウム排泄を抑えて高カリウム血症を悪化させる可能性があります。
d.誤り。硝酸薬は血管拡張薬で、血清カリウムを低下させる治療作用はありません。
e.正しい。ブドウ糖とインスリンの併用はK⁺を細胞内へ移動させ、血清K⁺を一時的に下げる急性期治療です。血糖を監視し、体内K⁺を除去する治療も別途検討します。
覚えるポイント
高カリウム血症では、カルシウム製剤で心筋を保護し、インスリンなどでK⁺を細胞内へ移動させる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- Acute hyperkalemia in the emergency department: a summary from a Kidney Disease: Improving Global Outcomes conference
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。