経動脈的塞栓術の適応|第109回医師国家試験D8

第109回医師国家試験 D8(2015年)

正答:a

問題

8 経動脈的塞栓術の適応でないのはどれか。

a.出血性腸炎

b.出血性胃潰瘍

c.肝細胞癌の破裂

d.出血性大腸血管異形成

e.小腸動静脈奇形からの出血

正答の理由

経動脈的塞栓術は、出血部位を血管造影などで局在できる活動性出血に対し、責任血管を選択的に閉塞する止血法です。出血性腸炎では広い粘膜面からびまん性に出血することがあり、塞栓標的を定めにくく、腸管虚血を招く懸念もあるため、選択肢の中で適応でないものとして出血性腸炎を選びます。

各選択肢の検討

a.正しい。出血性腸炎の出血は粘膜炎症に伴うびまん性出血となり得て、局在する責任動脈を選択的に塞栓する適応になりにくいものです。活動性出血が限局し責任血管を特定できる例では個別判断となります。

b.誤り。出血が持続し責任血管を同定できる出血性胃潰瘍では、内視鏡的止血困難例などで経カテーテル動脈塞栓術を行うことがあります。

c.誤り。肝細胞癌破裂による腹腔内出血では、腫瘍栄養血管を塞栓する止血・腫瘍治療が選択されます。

d.誤り。出血性大腸血管異形成は、活動性出血の局在が得られれば塞栓術の対象となり得ます。

e.誤り。小腸動静脈奇形による持続出血では、責任血管を同定できれば選択的塞栓が止血手段の一つです。

覚えるポイント

塞栓術は局在する活動性出血の責任血管を標的とし、びまん性粘膜出血では腸管虚血にも注意する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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