基底細胞癌切除後の対応|第108回医師国家試験I61

第108回医師国家試験 I61(2014年)

正答:c

問題

61 65歳の男性。左内眼角部の結節を主訴に来院した。 3年前から左内眼角部に小結節が出現し、徐々に増大した。初診時、左内眼角部に直径 1 cm、高さ 2 mm の結節がみられた。頸部リンパ節は触知しない。結節を辺縁から 5 mm 離して切除した。内眼角部の写真(別冊 No. 22A)、ダーモスコピーの写真(別冊 No. 22B)及び摘出組織の H-E 染色標本(別冊 No. 22C)を別に示す。病理学的に切除断端に病変は認められなかった。

切除後の対応として適切なのはどれか。

a.温熱療法

b.拡大切除

c.経過観察

d.電子線照射

e.抗癌化学療法

左内眼角部の皮膚結節。
別冊No.22A(I問題61) / 出典:厚生労働省・第108回I別冊(原本の該当ページ)
皮膚結節のダーモスコピー像。
別冊No.22B(I問題61) / 出典:厚生労働省・第108回I別冊(原本の該当ページ)
切除標本のH-E染色。基底細胞癌に合致する腫瘍胞巣を示す。
別冊No.22C(I問題61) / 出典:厚生労働省・第108回I別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

写真・ダーモスコピーと病理組織は基底細胞癌に合致する。腫瘍を5 mm離して切除し、病理学的に切除断端陰性と確認されているため、追加切除や補助療法ではなく経過観察が適切である。

各選択肢の検討

a.誤り。温熱療法は切除断端陰性の基底細胞癌に対する標準的な追加治療ではない。

b.誤り。病理学的に切除断端陰性であり、残存病変を示す所見がないため一律に拡大切除する必要はない。

c.正しい。完全切除され断端陰性であるため、局所再発に注意しながら経過観察する。

d.誤り。放射線治療は切除不能例などで検討されることがあるが、切除後の断端陰性例に追加する必要はない。

e.誤り。局所切除済みの基底細胞癌に抗癌薬を追加する適応はない。

覚えるポイント

基底細胞癌は切除断端を病理で確認し、断端陰性なら追加治療の要否を判断する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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