第108回医師国家試験 I22(2014年)
正答:a
問題
22 潰瘍性大腸炎患者の直腸粘膜生検組織のH-E染色標本(別冊 No. 5)を別に示す。
矢印で示す所見はどれか。
a.陰窩膿瘍
b.粘膜の萎縮
c.杯細胞の減少
d.腺の配列異常
e.粘膜のびらん

正答の理由
矢印は腸陰窩の内腔に集まった好中球を示し、陰窩膿瘍に当たります。陰窩膿瘍は潰瘍性大腸炎の活動性を示す組織所見の一つです。
各選択肢の検討
a.正しい。矢印で囲まれた陰窩内に好中球が集簇しており、陰窩膿瘍です。
b.誤り。粘膜の萎縮は陰窩の短縮・減少などの構築変化を指しますが、矢印部は陰窩内の炎症細胞集簇です。
c.誤り。杯細胞の減少は粘液を含む細胞の減少で、矢印のような陰窩内の好中球集簇とは異なります。
d.誤り。腺の配列異常は陰窩の分岐や不規則な配置などの構築異常を指し、矢印部の所見ではありません。
e.誤り。びらんは表層粘膜の欠損ですが、矢印は粘膜表面ではなく腺管内を示しています。
覚えるポイント
腸陰窩内の好中球集簇は陰窩膿瘍で、潰瘍性大腸炎の組織学的活動性所見です。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- Ulcerative Colitis Practice Guidelines in Adults: American College of Gastroenterology, Practice Parameters Committee
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。