術後の新規頻脈の初期評価|第108回医師国家試験H21

第108回医師国家試験 H21(2014年)

正答:a

問題

21 50歳の男性。上行結腸癌のため入院し、右半結腸切除術当日である。不整脈の既往はない。術中経過は特に問題なかった。術後、患者は回復室に入室し、6時間を経過したところで痛みは我慢できる程度であるという。心電図モニターの画面上、心拍数は110/分、整で、SpO2 100 %(マスク3 l/分酸素投与下)である。心拍数の記録を確認したところ、回復室に入室後は80台/分で経過していたが、30分前から次第に増加し現在の値に達している。

現時点での対応として適切なのはどれか。

a.血圧記録の確認

b.早期離床の推奨

c.細胞外液の急速投与

d.カルシウム拮抗薬の投与

e.自動体外式除細動器〈AED〉の装着

正答の理由

術後に新たに進行する洞性頻脈では、出血や循環血液量低下などの原因を探すため、まず血圧の推移を含むバイタル記録を確認します。原因を調べずに輸液を急速投与したり、心拍数だけを薬で抑えたりする段階ではありません。AEDは除細動適応のある致死性不整脈に用いるもので、整な頻脈には適しません。

各選択肢の検討

a.血圧記録の確認:新たな頻脈の原因として出血や循環血液量低下を評価するため、まず循環動態の推移を確認します。正答です。

b.早期離床の推奨:頻脈の原因を評価する前に離床を勧める対応ではありません。

c.細胞外液の急速投与:循環血液量低下の有無を評価せずに急速投与するのは適切ではありません。

d.カルシウム拮抗薬の投与:原因を確認せず心拍数だけを抑える対応は適切ではありません。

e.AEDの装着:整な頻脈で除細動適応を示す情報はなく、AEDは不要です。

覚えるポイント

術後の頻脈は原因を評価し、血圧・循環動態を確認してから原因に応じて対応する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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