高齢者のうつ病と認知症の鑑別|第108回医師国家試験H8

第108回医師国家試験 H8(2014年)

正答:d

問題

抑うつ状態を示す高齢者について、うつ病と認知症との鑑別に有用な情報はどれか。

a.病識がない。

b.日内変動がない。

c.早朝覚醒がある。

d.記銘力が保たれている。

e.頭部単純 CT で梗塞巣がある。

正答の理由

うつ病では、認知症に似た記憶・注意の訴えが出る一方、課題への取り組み方や症状の経過が鑑別の手掛かりになります。記銘力が保たれていることは、記憶障害が目立つ認知症との鑑別に有用です。早朝覚醒はうつ病を示唆しますが、設問の選択肢では記銘力の保たれが最も直接的です。

各選択肢の検討

a.誤り。病識の乏しさは認知症を示唆することもありますが、うつ病でも病識には個人差があり、単独では本問の決め手になりません。

b.誤り。日内変動がないことだけでは両者を区別できません。

c.誤り。早朝覚醒はうつ病でみられますが、設問でより鑑別に有用な認知機能所見は記銘力が保たれていることです。

d.正しい。うつ状態では認知機能の訴えがあっても、記銘力が相対的に保たれる場合があり、認知症との鑑別に役立ちます。

e.誤り。CT上の梗塞巣は血管性認知障害の可能性を示しますが、うつ病と認知症一般の鑑別所見ではありません。

覚えるポイント

抑うつ高齢者では、認知機能の訴えに加え、記銘力、病歴、日常生活機能を評価します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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