第108回医師国家試験 G46(2014年)
正答:b
問題
45歳の女性。汗をかきやすいことと体重減少とを主訴に来院した。甲状腺機能亢進症の診断で1年前から抗甲状腺薬を内服していたが、症状の改善がみられず、本人の希望もあり甲状腺摘出術が施行された。摘出組織のH-E染色標本(別冊No.5 A、B)を別に示す。
この病変の診断として最も考えられるのはどれか。
a.髄様癌
b.乳頭癌
c.濾胞癌
d.未分化癌
e.悪性リンパ腫


正答の理由
正答はbです。標本にみられる乳頭状構造と、核の腫大・核溝・核内細胞質封入体などの核所見から甲状腺乳頭癌と考えます。
各選択肢の検討
a.誤り。髄様癌は傍濾胞細胞由来で、乳頭状構造と乳頭癌様核所見が診断の中心ではありません。
b.正しい。乳頭状構造に加え、核溝や核内細胞質封入体など乳頭癌の核所見を認めます。
c.誤り。濾胞癌は濾胞性増殖と被膜・血管侵襲の確認が重要です。
d.誤り。未分化癌は高度な異型を示す未分化腫瘍で、提示された乳頭癌の形態とは異なります。
e.誤り。悪性リンパ腫はリンパ球系腫瘍で、乳頭癌の上皮性構造・核所見とは異なります。
覚えるポイント
甲状腺乳頭癌は乳頭状構造と特徴的な核所見で診断する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- Cytologic hallmarks and differential diagnosis of papillary thyroid carcinoma subtypes
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。