医師の守秘義務と警察への通報|第108回医師国家試験G3

第108回医師国家試験 G3(2014年)

正答:a

問題

医師の対応として正しいのはどれか。

a.ナイフで刺された患者について警察に通報した。

b.患者を診ずに家族と話しただけで処方箋を交付した。

c.輸血を拒否している成人患者に予定手術で輸血した。

d.患者の意識がなかったので、病状を患者の上司に説明した。

e.患者の家族に依頼され、死亡診断書に虚偽の死因を記載した。

正答の理由

正答はaです。刃物による刺創は犯罪被害の可能性があり、患者の治療・安全を優先しながら、必要性を判断して警察へ通報することは適切となり得ます。ただし、医師に一律の通報義務があるという意味ではなく、患者の秘密を漏らす場合は正当な理由と状況判断が必要です。

各選択肢の検討

a.正しい。刺創が犯罪に関係する可能性を踏まえた警察への通報は、状況に応じて正当化され得ます。機械的な通報義務を示す選択肢ではありません。

b.誤り。患者を診察せず、家族との会話だけで必要な診断をしたかのように処方箋を交付することはできません。

c.誤り。判断能力のある成人が予定手術での輸血を拒否している場合、その意思を無視して輸血することは患者の自己決定権を侵害します。

d.誤り。意識がないことだけを理由に、本人の同意なく上司へ病状を伝えることは守秘義務に反します。

e.誤り。死亡診断書に虚偽の死因を書くことは許されません。

覚えるポイント

警察への通報は状況に応じて許容され得るが、患者の秘密を扱うため治療と公益を踏まえた判断が必要である。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第108回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました