第108回医師国家試験 F6(2014年)
正答:e
問題
鎖骨下静脈穿刺後に、患者が息苦しさを訴えた。手技の合併症と関連のない身体所見はどれか。
a.皮下気腫
b.頸静脈怒張
c.胸部の鼓音
d.呼吸音減弱
e.汎〈全〉収縮期心雑音
正答の理由
鎖骨下静脈穿刺後の呼吸困難では、胸膜損傷による気胸、とくに緊張性気胸を考える。皮下気腫、頸静脈怒張、患側の鼓音、呼吸音減弱はいずれも起こり得るが、汎収縮期心雑音は気胸の所見ではない。
各選択肢の検討
a.誤り。気胸に伴い胸壁や頸部に皮下気腫を触れることがある。
b.誤り。緊張性気胸では胸腔内圧上昇により静脈還流が障害され、頸静脈怒張を生じ得る。
c.誤り。胸腔内に空気が貯留した側では打診で鼓音・過共鳴を呈し得る。
d.誤り。気胸側では呼吸音が減弱または消失し得る。
e.正しい。汎収縮期雑音は弁逆流や心室中隔欠損などで生じる心雑音で、鎖骨下穿刺後の気胸を示す身体所見ではない。
覚えるポイント
鎖骨下静脈穿刺後の呼吸困難では気胸を疑い、呼吸音・打診音・皮下気腫を確認する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- 第108回医師国家試験 F問題
- 第108回医師国家試験 正答値表
- Primary Clinical Care Manual, 10th edition, Emergency: Chest injuries
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。