第108回医師国家試験 D54(2014年)
正答:b・e
問題
6 歳の男児。左肘の痛みと腫れを主訴に母親に連れられて来院した。遊具から転落し左肘をついて受傷したとのことである。来院時、右手で左肘を支え、動かそうとしない。左肘部に開放創はないが、肘部全体に高度な腫脹を認める。手指の感覚障害は本人の協力が得られず不明だが、手指の自動運動は可能で、橈骨動脈の拍動は手関節部で良好に触知する。肘関節のエックス線写真(別冊 No. 25A、B)を別に示す。考えられるのはどれか。 2 つ選べ。
a.肘内障
b.肘関節脱臼
c.Monteggia 骨折
d.上腕骨顆上骨折
e.上腕骨外側顆骨折


正答の理由
肘部の高度腫脹と別冊X線像で、肘関節の脱臼に加えて上腕骨外側顆骨折を認める。小児では肘周囲骨化核の未成熟を踏まえ、複数方向の画像で関節適合性と骨折線を確認する。
画像の見方
別冊No.25A・Bで肘関節の脱臼と上腕骨外側顆骨片の分離を確認できる。
各選択肢の検討
a.誤り。肘内障は通常、前腕を牽引された幼児に生じる橈骨頭亜脱臼で、著明な腫脹や骨折線を伴いません。
b.正しい。側面像で肘関節の関節面配列が乱れ、肘関節脱臼を認めます。
c.誤り。Monteggia骨折は尺骨骨幹部骨折と橈骨頭脱臼の組合せであり、前腕骨の典型的損傷がありません。
d.誤り。上腕骨顆上骨折は遠位上腕骨の顆上部を横断する骨折ですが、画像で確認する骨折線は外側顆に及びます。
e.正しい。前後像で外側顆骨片の分離を認め、外側顆骨折に合致します。
覚えるポイント
小児肘外傷では関節脱臼の整列と、上腕骨外側顆など骨化核周囲の骨折を複数方向で読む。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。