第108回医師国家試験 D17(2014年)
正答:a・d
問題
先天性副腎皮質過形成(21α-hydroxylase欠損症:塩喪失型)の検査所見として考えられるのはどれか。2つ選べ。
a.ACTH高値
b.低カリウム血症
c.低カルシウム血症
d.低ナトリウム血症
e.代謝性アルカローシス
正答の理由
21水酸化酵素欠損ではコルチゾール低下による負のフィードバック減弱からACTHが上昇する。塩喪失型ではアルドステロン不足によりナトリウム喪失と低ナトリウム血症が生じ、カリウムはむしろ高値となり代謝性アシドーシスを伴い得る。
各選択肢の検討
a.正しい。コルチゾール産生低下により下垂体への負のフィードバックが弱まり、ACTHが高値となります。
b.誤り。アルドステロン不足で腎からカリウムを排泄しにくくなり、高カリウム血症を来し得ます。
c.誤り。低カルシウム血症は本症の代表的な電解質異常ではありません。
d.正しい。アルドステロン不足により腎でナトリウムを保持できず、塩喪失型では低ナトリウム血症となります。
e.誤り。アルドステロン不足に伴う水素イオン排泄低下などから代謝性アシドーシスを来し得るため、代謝性アルカローシスではありません。
覚えるポイント
塩喪失型21水酸化酵素欠損症ではACTH高値、低Na、高K、代謝性アシドーシスが基本。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- M. I. New, “Congenital Adrenal Hyperplasia,” Endotext
- M. Nimkarn, M. I. New, “21-Hydroxylase-Deficient Congenital Adrenal Hyperplasia,” GeneReviews
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。