右半球梗塞と半側空間無視|第108回医師国家試験B44

第108回医師国家試験 B44(2014年)

正答:e

問題

76歳の男性。意識障害のため搬入された。朝食後椅子に座ってお茶を飲んでいたところ、突然崩れるように椅子からずり落ちたため救急搬送された。高血圧と心房細動とを指摘されていたが、これまで治療を受けていない。意識レベルはJCS II-10で、左片麻痺を認める。発症3時間後の頭部MRI拡散強調像(別冊No.5)を別に示す。

この患者で1か月後に予想される症状はどれか。

a.新聞が読めない。

b.文の復唱ができない。

c.書き取りができない。

d.手の形のまねができない。

e.左側にあるものを食べない。別冊 No. 5

頭部MRI拡散強調像。右大脳半球に高信号域を認める。
別冊No.5(B問題44) / 出典:厚生労働省・第108回B別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

MRI拡散強調像は右大脳半球の広範な急性梗塞を示します。右半球病変では対側の左半側空間無視が起こり、食事で左側の食物を見落とす症状が予想されます。

各選択肢の検討

a.右大脳半球病変では失読より左側の半側空間無視が典型です。

b.失語による復唱障害は優位半球病変を示唆し、本例の右半球病変とは合いません。

c.書字障害も優位半球の言語機能障害で説明されやすく、右半球病変の典型ではありません。

d.手指模倣の障害は失行など優位半球病変を示唆し、本例の病巣とは合いません。

e.正しい。画像で右大脳半球に広い急性梗塞があり、左片麻痺とともに左側への注意が低下して食事の左側を残す半側空間無視が予想されます。

覚えるポイント

右大脳半球病変では対側の左半側空間無視に注意する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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