僧帽弁閉鎖不全症の外科治療|第108回医師国家試験A57

第108回医師国家試験 A57(2014年)

正答:b・c

問題

57 52 歳の男性。階段昇降などの労作時での息切れを主訴に来院した。心臓の聴診にて左鎖骨中線第 5 肋間を最強とする汎 〈全〉収縮期雑音とⅢ音、Ⅳ音を聴取する。心エコー図(別冊 No. 27A、B)を別に示す。

治療法として考えられるのはどれか。 2 つ選べ。

a.左室形成術

b.僧帽弁形成術

c.僧帽弁置換術

d.僧帽弁交連切開術

e.冠動脈バイパス手術

No. 27 A の四腔断面像と B のカラードプラ像。
No. 27 A の四腔断面像と B のカラードプラ像。 / 出典:厚生労働省・第108回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

労作時息切れ、心尖部最強点の全収縮期雑音と心エコーの僧帽弁逆流ジェットから、症候性の僧帽弁閉鎖不全症を考えます。手術が可能な場合、僧帽弁形成術または僧帽弁置換術が治療選択肢です。

各選択肢の検討

a.誤り。左室形成術は主に左室瘤や虚血性心筋症の左室形態を改善する手術で、僧帽弁逆流そのものを治療しません。

b.正しい。弁尖・腱索などの形態と逆流機序に応じ、僧帽弁形成術で逆流を修復できます。

c.正しい。形成が困難、または耐久性を期待できない場合には僧帽弁置換術を行います。

d.誤り。交連切開術は僧帽弁狭窄症の癒合した交連を開く治療で、閉鎖不全症には適しません。

e.誤り。冠動脈バイパス術を要する冠動脈病変は提示されておらず、僧帽弁逆流の単独治療ではありません。

覚えるポイント

僧帽弁閉鎖不全症では逆流の原因と弁形態を評価し、形成可能なら形成術、難しければ置換術を選びます。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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