第108回医師国家試験 A47(2014年)
正答:c
問題
47 72 歳の男性。人間ドックで PSA 8.3 ng/ml(基準 4.0 以下)を指摘されたため来院した。PSA を再検したところ 8.4 ng/ml であった。直腸指診で、小鶏卵大、弾性硬および表面平滑の前立腺を触知するが、明らかな硬結は認めない。腹部超音波検査で前立腺体積は 32 ml であった。
次に行う検査として適切なのはどれか。
a.尿細胞診
b.腹部単純 CT
c.前立腺針生検
d.骨シンチグラフィ
e.逆行性尿道膀胱造影
正答の理由
PSAが8.3~8.4 ng/mLと繰り返し高値で、前立腺癌を否定する必要があります。直腸診で明瞭な結節がなくても癌は除外できず、組織診断のため前立腺針生検を行います。 現在は生検前に前立腺MRIを併用することもありますが、提示された選択肢では生検が適切です。
各選択肢の検討
a.誤り。尿細胞診は尿路上皮癌の評価に用い、前立腺癌の診断にはなりません。
b.誤り。腹部単純CTはPSA高値の初期評価に適さず、前立腺内の組織診断もできません。
c.正しい。持続するPSA高値は前立腺癌の疑いがあり、前立腺針生検で病理学的に診断します。
d.誤り。骨シンチグラフィは主に前立腺癌確定後の骨転移評価に用い、未診断段階の初回検査ではありません。
e.誤り。逆行性尿道膀胱造影は尿道・膀胱の形態評価に用い、前立腺癌の診断検査ではありません。
覚えるポイント
PSA高値の精査ではリスク評価を行い、癌が疑われれば前立腺組織を採取して確定診断します。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- Early Detection of Prostate Cancer: AUA/SUO Guideline Part II: Considerations for a Prostate Biopsy
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。