第108回医師国家試験 A8(2014年)
正答:e
問題
5歳女児の左鼓膜の写真(別冊 No. 2)を別に示す。
治療として適切なのはどれか。
a.抗菌薬投与
b.鼓膜切開術
c.鼓膜チューブ留置術
d.鼓膜形成術
e.鼓室形成術

正答の理由
鼓膜越しに白色真珠様の病変がみられ、中耳真珠腫が疑われます。真珠腫は周囲骨を破壊しながら進展するため、根治には病変摘出を含む鼓室形成術が基本です。
画像の見方
鼓膜後方に白色の真珠様病変を認めます。問題画像のみから進展範囲までは評価できませんが、真珠腫が疑われる所見です。
各選択肢の検討
a.誤り。抗菌薬は急性の細菌感染を治療する薬で、中耳真珠腫そのものを除去できません。
b.誤り。鼓膜切開は中耳貯留液の排出などに用い、真珠腫の根治術ではありません。
c.誤り。鼓膜チューブは滲出性中耳炎の換気に用いる処置で、真珠腫の摘出にはなりません。
d.誤り。鼓膜形成術は主に鼓膜穿孔の閉鎖を目的とし、中耳内の真珠腫を摘出する術式ではありません。
e.正しい。真珠腫を摘出し、必要に応じて耳小骨連鎖などを再建する鼓室形成術を行います。
覚えるポイント
中耳真珠腫は薬だけでは根治できず、病変摘出を伴う鼓室形成術が基本。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。