膠原病と特徴的病態|第107回医師国家試験I21

第107回医師国家試験 I21(2013年)

正答:b

問題

疾患と病態の組合せで正しいのはどれか。

a.強皮症 ― ネフローゼ症候群

b.混合性結合組織病 ― 肺高血圧症

c.Sjögren症候群 ― 肺門リンパ節腫脹

d.線維筋痛症 ― 肺胞出血

e.皮膚筋炎 ― 高血圧緊急症

正答の理由

混合性結合組織病(MCTD)は肺病変の頻度が高く、肺高血圧症は主要な死因とされ、心エコーや肺機能検査でのスクリーニングが勧められます。強皮症で問題となる腎病変はネフローゼ症候群ではなく、急激な重症高血圧で発症する強皮症腎クリーゼです。肺門リンパ節腫脹はサルコイドーシス、肺胞出血はSLEなど、高血圧緊急症は強皮症腎クリーゼの特徴です。

各選択肢の検討

a.強皮症 ― ネフローゼ症候群。誤り。強皮症の重要な腎合併症は、突然の重症高血圧と血栓性微小血管症で始まる強皮症腎クリーゼで、ネフローゼ症候群は特徴的ではありません。

b.混合性結合組織病 ― 肺高血圧症。正しい。MCTDでは肺病変が高頻度で、肺高血圧症は主要な死因です。

c.Sjögren症候群 ― 肺門リンパ節腫脹。誤り。Sjögren症候群は涙腺・唾液腺を主な標的とする自己免疫疾患で、腺外病変としては間質性肺炎、末梢神経障害、腎病変などがあり、まれに悪性リンパ腫を合併します。両側肺門リンパ節腫脹はサルコイドーシスの代表的所見(胸郭内リンパ節病変は約90%)で、Löfgren症候群の構成要素でもあります。

d.線維筋痛症 ― 肺胞出血。誤り。線維筋痛症は全身の慢性疼痛と圧痛を特徴とし、特異的な組織異常を伴わないため、臓器障害は起こしません。びまん性肺胞出血はSLEなどでみられる重篤な合併症です。

e.皮膚筋炎 ― 高血圧緊急症。誤り。皮膚筋炎で重要な臓器合併症は間質性肺疾患や悪性腫瘍の合併です。高血圧緊急症は強皮症腎クリーゼの特徴です。

覚えるポイント

MCTD=肺高血圧症、強皮症=腎クリーゼ(悪性高血圧)、サルコイドーシス=BHL、SLE=肺胞出血。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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