自閉症の特徴|第107回医師国家試験I4

第107回医師国家試験 I4(2013年)

正答:d

問題

自閉症について誤っているのはどれか。

a.精神遅滞を伴う。

b.感覚過敏を伴う。

c.3歳までにほぼ症状が出そろう。

d.言葉の出現と共に意思伝達の障害は改善する。

e.日常の習慣が変更されることに強い抵抗を示す。

正答の理由

自閉症(現在の自閉スペクトラム症)の中核は、社会的コミュニケーション・対人相互交流の障害と、限局的・反復的な行動・興味(こだわり、感覚の過敏/鈍麻を含む)です。言葉が出ても、会話のやりとり、身振り・表情の理解、相手の意図の読み取りといった語用面の障害は持続するため、「言葉の出現とともに意思伝達の障害が改善する」は誤りでdが答えです。出題当時は「3歳位までに現れる」障害と定義され(文部科学省の定義)、知的障害(精神遅滞)の合併も多いとされていました。

各選択肢の検討

a.誤り(正しい記述)。自閉症では知的発達が不均一で知的障害(精神遅滞)の合併が多く、出題当時の自閉性障害では大半に精神遅滞を伴うとされていました(全例ではありません)。

b.誤り(正しい記述)。特定の音・におい・味・触感への極端な嫌悪など感覚入力への過敏(または痛み・温度への鈍感)がみられ、DSM-5では診断項目にも含まれます。

c.誤り(正しい記述)。言葉の遅れや指さしの欠如などの症状は乳幼児期から現れます。出題当時の文部科学省の定義でも「自閉症とは、3歳位までに現れ」る行動の障害とされていました(DSM-5では「発達早期」に症状が存在すると表現が変わっています)。

d.正しい(誤っている記述)。言葉が出ても反響言語や独特の言い回し、会話の一方通行、非言語的コミュニケーションの理解困難が残り、対人的な意思伝達の障害は言葉の出現だけでは改善しません。

e.誤り(正しい記述)。日課や手順への固執があり、食事や衣服の小さな変化にも強い苦痛を示すことは限局的・反復的行動の代表です。

覚えるポイント

自閉症の中核は社会的コミュニケーション障害とこだわり(感覚異常を含む)で、言語が出ても語用・対人的やりとりの障害は残る。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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