第107回医師国家試験 I3(2013年)
正答:c
問題
不眠症の対処として最も適切なのはどれか。
a.早寝早起きを心掛ける。
b.眠くなくても寝床に入る。
c.目が覚めたら日光を浴びる。
d.睡眠薬代わりに寝る前に酒を飲む。
e.昼寝も含めて1日8時間は睡眠をとる。
正答の理由
体内時計は起床直後の太陽光でリセットされ、朝に光を浴びると夜の自然な入眠時刻が整います。厚生労働省の睡眠指針も「朝目が覚めたら日光を取り入れる」「眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない」を勧めています。早寝や眠くないのに床に就くことはかえって寝つきを悪くし、寝酒は睡眠を浅くし、必要睡眠時間には個人差があるため8時間にこだわる必要はありません。答えはcです(出題は2013年で、睡眠指針2003の考え方を引き継いだ2014年版で確認)。
各選択肢の検討
a.誤り。眠ろうとして早く床に就くと寝床で覚醒して過ごす時間が増え、入眠困難を強めます。起床時刻をそろえることが重要で、就床は眠くなってからです。
b.誤り。指針は「眠くなってから寝床に入る」ことを勧めており、眠ろうとする意気込み自体が覚醒を高め寝つきを悪くします。
c.正しい。起床直後の日光が体内時計をリセットし、夜のメラトニン分泌と入眠時刻を整えるため、朝の光を浴びることは不眠対策として適切です。
d.誤り。アルコールは入眠を一時的に促しますが、中途覚醒が増え睡眠が浅くなり、耐性で飲酒量も増えやすいので寝酒は勧められません。
e.誤り。必要な睡眠時間には個人差・年齢差があり(成人の多くは6〜8時間未満)、日中の眠気で困らなければ十分です。昼寝は午後早い時刻に30分以内が勧められ、長い昼寝は夜の睡眠を妨げます。
覚えるポイント
不眠の生活指導:眠くなってから床に就き、起床時刻は一定にして朝の光を浴びる。寝酒・長い昼寝・睡眠時間へのこだわりは避ける。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。