生後1か月の発熱|第107回医師国家試験H24

第107回医師国家試験 H24(2013年)

正答:b

問題

1か月の乳児。発熱を主訴に来院した。2日前から38℃の発熱があり、母乳の飲みが悪く、一日中機嫌が悪いため受診した。咳嗽と鼻汁とを認めない。同胞はおらず、両親と患児の3人で生活している。両親に発熱と感冒症状とを認めない。体温38.7℃。心拍数128/分。呼吸数30/分。SpO₂ 96%(room air)。咽頭に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。皮疹を認めない。血液所見:赤血球420万、Hb 13.5 g/dl、Ht 40%、白血球19,300(桿状核好中球15%、分葉核好中球65%、好酸球1%、好塩基球1%、単球1%、リンパ球17%)、血小板40万。CRP 5.2 mg/dl。

親への説明として適切なのはどれか。

a.「外来で点滴をしましょう」

b.「入院して検査や治療を行いましょう」

c.「解熱薬を使用しながら経過をみましょう」

d.「外来で経口抗菌薬による治療を開始しましょう」

e.「お薬は使わずに外来で明日まで経過をみましょう」

正答の理由

生後3か月未満の38℃以上の発熱は重症細菌感染症の高リスク群で、特に生後1か月前後の乳児は感染が局所にとどまりにくく、菌血症・尿路感染症・細菌性髄膜炎などを見逃せません。本例は哺乳不良・不機嫌があり、白血球19,300(核の左方移動あり)、CRP 5.2 mg/dlと炎症反応も高値です。入院して血液培養・尿検査・髄液検査などを行い、経静脈的抗菌薬を開始します。

各選択肢の検討

a.誤り。点滴で脱水を補うだけでは原因検索(培養・髄液検査)と経静脈的抗菌薬投与がなされず、重症細菌感染症への対応になりません。

b.正しい。高リスク群であり、入院して敗血症・髄膜炎・尿路感染症の検索と経静脈的抗菌薬治療を行います。

c.誤り。解熱で体温が下がるかどうかで重症度は判断できず、重症細菌感染症の評価を遅らせます。

d.誤り。この月齢の重症細菌感染症疑いに経口抗菌薬の外来治療は不十分で、培養前の投与は診断も難しくします。

e.誤り。生後1か月の発熱と炎症反応高値を翌日まで無治療で観察するのは危険です。

覚えるポイント

生後3か月未満(特に1か月未満)の発熱は入院のうえで血液・尿・髄液を調べ、経静脈的抗菌薬。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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