電気けいれん療法|第107回医師国家試験G31

第107回医師国家試験 G31(2013年)

正答:b

問題

電気けいれん療法について正しいのはどれか。

a.高齢者に行ってはならない。

b.重症うつ病は適応疾患である。

c.脳神経外科医の協力が必要である。

d.最近は行われることがまれである。

e.患者やその保護者の同意なしに実施できる。

正答の理由

電気けいれん療法(ECT)は、管理された条件下で通電により発作を誘発する治療です。薬物が無効な重症うつ病(自殺の危険が高い、焦燥・精神運動制止、妄想性、拒食)に用いられ、精神病性うつ病や緊張病に特に有効です。現在は全身麻酔下に行う修正型ECTが標準で、わが国の保険データでも全身麻酔下ECTは年間人口10万人あたり約69回実施され、70〜74歳女性にピークがあります。実施には説明と同意が必要です。

各選択肢の検討

a.誤り。わが国の実施データでも女性では70〜74歳に実施のピークがあり、高齢者のうつ病にも有効な治療とされています。年齢自体は禁忌ではありません。

b.正しい。重症うつ病、特に薬物無効例、自殺の危険が切迫した例、精神病性うつ病や拒食で生命が危ぶまれる例は、ECTの代表的な適応です。

c.誤り。ECTは全身麻酔下に通電で発作を誘発する非外科的な治療で、精神科医が麻酔科医と連携して行います。脳神経外科医の協力は必要ありません。

d.誤り。わが国では入院中の全身麻酔下ECTが年間人口10万人あたり約69回(2014〜2020年)実施されており、現在も行われている治療です。

e.誤り。ECTは全身麻酔を伴う治療で、医療法の説明義務の趣旨からも、患者(判断能力が乏しい場合は家族等)に説明し同意を得て実施します。

覚えるポイント

ECTの適応は薬物無効・自殺切迫・精神病性の重症うつ病や緊張病。修正型ECTは麻酔科医と行い、高齢者にも実施できる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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