非圧痕性浮腫|第107回医師国家試験F9

第107回医師国家試験 F9(2013年)

正答:d

問題

圧痕を残さない浮腫の原因となるのはどれか。

a.心不全

b.塩分過剰摂取

c.深部静脈血栓

d.甲状腺機能低下症

e.ネフローゼ症候群

正答の理由

甲状腺機能低下症では真皮にヒアルロン酸などの酸性ムコ多糖が沈着し、水分を結合して粘液水腫を生じます。水分がゲル状の基質に保持されるため、指で押しても圧痕を残しません(non-pitting edema)。ほかの選択肢は自由な間質液が増える浮腫で、圧痕を残します。

各選択肢の検討

a.誤り。心不全では静脈圧上昇により間質液が増え、対称性・下垂部の圧痕性浮腫になります。

b.誤り。過剰な食塩摂取は腎でのナトリウム・水貯留を介して体液量を増やし、圧痕性浮腫の原因になります。

c.誤り。深部静脈血栓では静脈閉塞で静水圧が上がり、通常は片側下肢の疼痛を伴う圧痕性浮腫になります。

d.正しい。甲状腺機能低下症の粘液水腫は真皮へのムコ多糖沈着による浮腫で、圧痕を残しません。

e.誤り。ネフローゼ症候群では低アルブミン血症で血漿膠質浸透圧が下がり、眼瞼や下腿の圧痕性浮腫・腹水を生じます。

覚えるポイント

圧痕を残さない浮腫は甲状腺機能低下症の粘液水腫(真皮のムコ多糖沈着)。心不全・ネフローゼ・DVTは圧痕性。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第107回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました