改正臓器移植法と臓器提供の意思表示|第107回医師国家試験E25

第107回医師国家試験 E25(2013年)

正答:c

問題

平成22年改正後の臓器の移植に関する法律で、脳死時の臓器提供の意思が法律的に有効でないのはどれか。

a.運転免許証に記載しておく。

b.医療保険の被保険者証に記載しておく。

c.書面にせずにかかりつけ医に話しておく。

d.日本臓器移植ネットワークに登録しておく。

e.本人の意思が不明な場合に臓器提供の承諾書を家族から得る。

正答の理由

臓器の移植に関する法律第6条は、本人が生存中に提供の意思を「書面により表示している」場合(家族が拒まないとき)、または本人の意思が不明(拒否の表示もない)で遺族が「書面により承諾」した場合に摘出できると定めています。口頭で医師に伝えただけでは書面による意思表示にならず、法的に有効ではありません。

各選択肢の検討

a.運転免許証に記載しておく。誤り(有効)。運転免許証の臓器提供意思表示欄への記入は、意思表示カードやインターネット登録と並ぶ書面による意思表示の方法です。

b.医療保険の被保険者証に記載しておく。誤り(有効)。出題当時は健康保険証の意思表示欄への記入が書面による意思表示として有効でした(健康保険証の新規発行は2024年12月に終了し、現在はマイナンバーカードや資格確認書などの欄を使います。既存の保険証に記入した意思も有効期限までは有効とされています)。

c.書面にせずにかかりつけ医に話しておく。正しい(有効でない)。法律は本人の意思を書面による表示に限っており、口頭の伝達は法的な意思表示として扱われません。

d.日本臓器移植ネットワークに登録しておく。誤り(有効)。インターネットによる意思登録は、意思表示カードや免許証と並ぶ正式な意思表示の方法です。

e.本人の意思が不明な場合に臓器提供の承諾書を家族から得る。誤り(有効)。平成22年改正で、本人の意思が不明でも拒否の表示がなければ、家族の書面による承諾で脳死下の臓器提供が可能になりました。

覚えるポイント

改正臓器移植法では「本人の書面による意思表示」または「意思不明時の家族の書面承諾」で脳死下臓器提供が可能。口頭のみは無効。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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