胎児発育不全と臍帯動脈血流計測|第107回医師国家試験E21

第107回医師国家試験 E21(2013年)

正答:e

問題

疾患と検査の組合せで正しいのはどれか。

a.異所性妊娠――血中エストラジオール定量

b.過期妊娠――羊水マイクロバブルテスト

c.子宮筋腫合併妊娠――羊水染色体検査

d.胎児水腫――子宮頸管長計測

e.胎児発育不全――胎児臍帯動脈血流計測

正答の理由

胎児発育不全(FGR)では胎盤機能不全の程度を評価するため、ドプラ法で臍帯動脈血流(拡張期血流の減少・途絶・逆流)を計測します。臍帯動脈ドプラによる管理は周産期死亡などを減らすことが示され、FGRが疑われ胎児が生育可能な時期になれば開始が推奨されています。

各選択肢の検討

a.異所性妊娠――血中エストラジオール定量。誤り。異所性妊娠の診断は血中・尿中hCGと経腟超音波(子宮内胎嚢の有無)の組合せで行い、エストラジオールは用いません。

b.過期妊娠――羊水マイクロバブルテスト。誤り。マイクロバブルテストは羊水中の肺サーファクタントを評価し、早産児の呼吸窮迫症候群の危険を予測する検査で、肺が成熟している過期妊娠で行う意義はありません。

c.子宮筋腫合併妊娠――羊水染色体検査。誤り。羊水染色体検査は胎児染色体異常のリスクが高い場合の検査で、母体の子宮筋腫は胎児染色体異常の適応になりません。

d.胎児水腫――子宮頸管長計測。誤り。子宮頸管長計測は短縮頸管による早産リスクの評価に用います。胎児水腫は超音波で胎児に2か所以上の異常な液体貯留(胸水・腹水・心嚢液・皮下浮腫など)を認めて診断し、間接Coombs試験、胎児心エコー、中大脳動脈ドプラ(貧血評価)、染色体検査などで原因を調べます。

e.胎児発育不全――胎児臍帯動脈血流計測。正しい。臍帯動脈ドプラで胎盤血管抵抗の上昇(拡張期血流途絶・逆流)を評価し、娩出時期の判断に用います。

覚えるポイント

FGRの胎児評価は臍帯動脈ドプラ(拡張期途絶・逆流は重症)。頸管長は早産予測、マイクロバブルテストは肺成熟評価。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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