上腸間膜動脈の造影CT解剖|第107回医師国家試験E7

第107回医師国家試験 E7(2013年)

正答:b

問題

腹部造影CT(別冊No. 1A、B)を別に示す。

上腸間膜動脈はどれか。

ただし、別冊No. 1Aと別冊No. 1Bの①〜⑤は、それぞれ同一の解剖学的構造である。

a.①

b.②

c.③

d.④

e.⑤

腹部造影CT横断像2枚(No. 1A:上位、No. 1B:下位)。①〜⑤の矢印付き。②は大動脈前方の小円形の動脈
別冊No. 1A、B / 出典:厚生労働省・第107回E別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

上腸間膜動脈(SMA)は第1腰椎の高さで腹部大動脈前面から分岐し、膵頸部・脾静脈の背側を下行して左腎静脈の前方を横切ります。B像では大動脈(③)の直前で左腎静脈(④)を挟んで前方に位置する小円形の濃染血管が②で、その右側に上腸間膜静脈(①)が並びます。A像でも②は大動脈前方の小さな動脈として描出されており、②がSMAです。

画像の見方

A(上位断面)・B(下位断面)とも、③は椎体左前方の太い円形血管(腹部大動脈)、⑤は大動脈右側の楕円形の太い血管(下大静脈と考えられる)。Bでは④が大動脈と②の間を横走し(左腎静脈と考えられる)、②は大動脈直前の小円形の濃染動脈、①は②の右側に並ぶ血管(上腸間膜静脈と考えられる)。①④⑤の名称は作成者の読影で、公式に示されたものではない。

各選択肢の検討

a.①。誤り。①はSMAの右側に並ぶ太めの血管で、上腸間膜静脈と考えられます(SMVはSMAの右側に位置します)。

b.②。正しい。大動脈の直前から起始し、左腎静脈の前方を走る小円形の動脈で、上腸間膜動脈です。

c.③。誤り。③は椎体左前方の太い円形の血管で、腹部大動脈です。

d.④。誤り。④はB像で大動脈とSMAの間を横走する血管で、左腎静脈と考えられます。

e.⑤。誤り。⑤は大動脈の右側にある楕円形の太い血管で、下大静脈と考えられます。

覚えるポイント

SMAは大動脈前面から起始し、左腎静脈の前・SMVの左に位置する。大動脈とSMAの間を左腎静脈が通る。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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