第107回医師国家試験 C14(2013年)
正答:c
問題
関節リウマチの病変が始まる組織はどれか。
a.腱
b.骨
c.滑膜
d.靱帯
e.軟骨
正答の理由
関節リウマチは滑膜の自己免疫性炎症(滑膜炎)から始まります。早期からマクロファージやCD4陽性T細胞が滑膜に浸潤してサイトカインを産生し、滑膜は増殖・肥厚してパンヌスを形成します。パンヌスが軟骨・軟骨下骨・関節包・靱帯へ侵入して破壊が進むため、骨・軟骨・靱帯・腱の障害は滑膜炎に続発する変化です。
各選択肢の検討
a.腱。誤り。腱鞘滑膜炎による腱の断裂・脱臼(尺側偏位など)は起こりますが、滑膜炎に続く二次的変化です。
b.骨。誤り。骨びらんは増殖した滑膜(パンヌス)や破骨細胞による骨吸収で生じ、病変の始まりではありません。
c.滑膜。正しい。関節リウマチは滑膜炎から始まり、滑膜の増殖・肥厚(パンヌス)が関節破壊の起点となります。
d.靱帯。誤り。靱帯や関節包の障害はパンヌスの浸潤や関節包の伸展により後から生じ、関節の不安定性につながります。
e.軟骨。誤り。軟骨破壊は滑膜細胞が産生するコラゲナーゼなどの酵素やサイトカインによる二次的な障害です。
覚えるポイント
関節リウマチ=滑膜炎が起点→パンヌスが軟骨・骨・靱帯を破壊。変形性関節症は軟骨変性が起点。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。