第107回医師国家試験 C12(2013年)
正答:e
問題
ある研究結果の表を示す。
この研究方法はどれか。
a.横断研究
b.コホート研究
c.症例対照研究
d.ランダム化比較試験〈RCT〉
e.メタ分析〈メタアナリシス〉
![4研究(Okada 2006、Stevens 2007、Lee 2009、Mizutani 2010)の治療A・治療Bの発症数/症例数、各研究の重み(45.7%、13.8%、7.4%、33.0%)、オッズ比と95%信頼区間(0.47[0.23,0.94]、0.91[0.32,2.58]、0.47[0.08,2.66]、0.55[0.25,1.20])、合計1,342例と1,346例・重み100.0%・統合オッズ比0.56[0.36,0.87]を示す表と、各研究を四角と横線、統合結果をひし形で示した対数目盛(0.1〜10)の図。左が「治療Aが優れる」、右が「治療Bが優れる」。](http://medical-exam.net/kokushi/wp-content/uploads/2026/10/107c012-figure.png)
正答の理由
複数の独立した研究(Okada 2006、Stevens 2007、Lee 2009、Mizutani 2010)の効果推定値を、各研究の重みをつけて統計的に統合し、統合オッズ比をひし形で示した図はフォレストプロットで、メタアナリシスの結果表示です。四角の大きさが重み、横線が信頼区間、最下段のひし形が統合結果を表します。
画像の見方
異なる年・著者の4研究それぞれのオッズ比と95%信頼区間が四角と横線で並び、研究ごとの重みが付され、最下段に統合オッズ比0.56[0.36,0.87]がひし形で示されています。統合結果の信頼区間は1をまたがず、治療A側にあります。
各選択肢の検討
a.横断研究。誤り。横断研究はある一時点で曝露と疾病を同時に調べる単一の観察研究で、複数研究の結果を重み付けして統合する表示にはなりません。
b.コホート研究。誤り。コホート研究は曝露群と非曝露群を追跡して発症を比べる単一研究で、研究名ごとの重みや統合オッズ比は出てきません。
c.症例対照研究。誤り。症例対照研究は疾患のある群とない群で過去の曝露を比べる単一研究で、複数の研究を合算する形式ではありません。
d.ランダム化比較試験〈RCT〉。誤り。統合された個々の研究はRCTである可能性がありますが、表全体は4つの研究を統計的に統合したもので、研究方法としては単一のRCTではありません。
e.メタ分析〈メタアナリシス〉。正しい。複数研究の効果推定値と信頼区間を並べ、重み付けして統合した結果をひし形で示すフォレストプロットであり、メタアナリシスの典型的な表示です。
覚えるポイント
フォレストプロット=各研究を四角(大きさ=重み)と横線(信頼区間)、統合結果をひし形で示すメタアナリシスの図。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第107回医師国家試験問題および正答
- Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions, Chapter 10: Analysing data and undertaking meta-analyses
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。