疾患と呼吸機能異常|第107回医師国家試験B13

第107回医師国家試験 B13(2013年)

正答:b

問題

疾患と呼吸機能の異常との組合せで正しいのはどれか。

a.肺気腫――残気量の減少

b.肺線維症――肺コンプライアンスの低下

c.肺動静脈瘻――肺拡散能の低下

d.呼吸筋麻痺――換気血流不均等分布

e.肺血栓塞栓症――1秒率の低下

正答の理由

肺線維症では肺実質の線維化で肺が硬くなり、肺コンプライアンスが低下して肺気量が減少する拘束性障害を示します(拡散能も低下)。

各選択肢の検討

a.肺気腫――残気量の減少。誤り。肺気腫では弾性収縮力の低下とエアトラッピングで残気量・全肺気量は増加します。

b.肺線維症――肺コンプライアンスの低下。正しい。線維化で肺が硬くなり、拘束性障害の共通機序であるコンプライアンス低下を来します。

c.肺動静脈瘻――肺拡散能の低下。誤り(公式正答による)。肺動静脈瘻の本態は肺内の右左シャントによる低酸素血症で、拡散能低下は代表的な所見とはされません。ただしDLCO低下を伴い塞栓術後に改善した症例報告もあり、拡散能が必ず正常という意味ではありません。

d.呼吸筋麻痺――換気血流不均等分布。誤り。呼吸筋麻痺は吸気筋の筋力低下による拘束性障害と分時換気量の減少(肺胞低換気・高CO2血症)が本態です。

e.肺血栓塞栓症――1秒率の低下。誤り。肺血栓塞栓症は肺血管の閉塞による換気血流不均衡と拡散能低下が特徴で、気道閉塞を示す1秒率低下は来しません。

覚えるポイント

肺気腫=残気量↑・1秒率↓、肺線維症=コンプライアンス↓・拡散能↓、肺塞栓=換気血流不均衡、呼吸筋麻痺=肺胞低換気。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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