第107回医師国家試験 A3(2013年)
正答:a
問題
調節性内斜視の原因となるのはどれか。
a.遠視
b.乱視
c.眼振
d.上斜筋麻痺
e.顔面神経麻痺
正答の理由
遠視眼では明視のために強い調節が必要となり、調節に連動する輻湊(調節性輻湊)が過剰になって内斜視が生じます。完全矯正の遠視眼鏡で眼位が改善するのが屈折性調節性内斜視です。
各選択肢の検討
a.遠視。正しい。遠視を代償する過剰な調節が調節性輻湊を引き起こし、調節性内斜視の原因となります。
b.乱視。誤り。屈折性調節性内斜視は遠視の完全矯正眼鏡で眼位が正位化するもので、乱視は調節性内斜視の原因として挙げられる屈折異常ではありません。
c.眼振。誤り。眼振は眼球の不随意な律動的運動であり、調節に伴う内斜視の原因ではありません。
d.上斜筋麻痺。誤り。上斜筋を支配する滑車神経(第4脳神経)の麻痺は上斜視(麻痺性の上下偏位)をきたし、調節性内斜視とは機序が異なります。
e.顔面神経麻痺。誤り。顔面神経は表情筋を支配し、麻痺では瞬目・閉瞼が障害されますが、外眼筋は支配しないので斜視の原因になりません。
覚えるポイント
調節性内斜視は遠視による過剰な調節性輻湊が原因で、まず完全矯正眼鏡で治療する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第107回医師国家試験問題および正答
- EyeWiki (American Academy of Ophthalmology): Accommodative Esotropia
- MSD Manual Professional Edition: Strabismus
- MSD Manual Professional Edition: Facial Nerve Palsy
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。