第107回医師国家試験 A2(2013年)
正答:d
問題
前頭側頭型認知症の初期に認められるのはどれか。
a.幻覚
b.健忘
c.失行
d.無関心
e.見当識障害
正答の理由
前頭側頭型認知症(行動障害型)は前頭葉眼窩面の障害により、早期から人格・行動の変化(脱抑制、無関心・自発性低下、常同行動など)が目立ちます。記憶・見当識・視空間機能は初期には比較的保たれます。
各選択肢の検討
a.幻覚。誤り。幻視が早期から目立つのはLewy小体型認知症の特徴で、前頭側頭型認知症の初期に前景となるのは人格・行動の変化です。
b.健忘。誤り。前頭側頭型認知症ではAlzheimer病に比べ記憶は比較的保たれ、初期の健忘は目立ちません。
c.失行。誤り。前頭側頭型認知症では運動技能は概して保たれ、視空間・構成機能の障害もAlzheimer病より軽く、失行は初期像ではありません。
d.無関心。正しい。前頭葉機能低下による無関心・自発性低下(アパシー)や感情鈍麻は、行動障害型前頭側頭型認知症の早期症状です。
e.見当識障害。誤り。前頭側頭型認知症では初期の見当識は保たれることが多く、早期からの見当識障害はAlzheimer病を示唆します。
覚えるポイント
前頭側頭型認知症は「記憶・見当識は保たれ、人格変化・脱抑制・無関心が先行」と覚える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第107回医師国家試験問題および正答
- MSD Manual Professional Edition: Frontotemporal Dementia (FTD)
- MSD Manual Professional Edition: Dementia with Lewy Bodies and Parkinson Disease Dementia
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。